(場面設定)
お土産品について、店頭で流れるタイプのCM(売り込み)。前提として①環境音や雑踏に負けない ②購買意欲を刺激する ことを目的としている。
「夜木町(よるぎまち)名物の一夜饅頭(ひとよまんじゅう)はいかがですか。80年続く伝統の味、地元の和菓子職人が寝ずに一晩みっちり仕込んだ餡子が口の中ですーっと溶けていく夢のようなお饅頭です。朝摘み茶と一緒にご試食もできます。一夜饅頭、ひとよ、14個入りがお得です。職場、ご家族、ご自分用、お土産にいかがでしょうか、一夜饅頭」
実際に食べてる様子を表現したり、オーバーな表現ができたりする構成。ひとよ、や職場、ご家族、でリズムを作りつつも、建てるべきは商品名である。基本的な台本。
「二つで手をつなげば恋の成就、ひとつで手を合わせれば夢の誓願、手の神様にあやかったお手々人形を特設コーナーで販売中です。駅前でも買えますが、当店限定の三原色カラーもぜひご覧ください。あなたの直感に合った色の手をぜひ取って、おうちにお迎えしてください。きっとあなたの生活をよりよいほうへ導いてくれますよ」
「駅前でも買えますが」というマイナス情報をどう扱うかが肝となる台本。台本から呼び込みをしている場所と特設コーナーが離れていることを読み解いたうえで演じたい。もし近くで呼び込みしているのであれば「こちらの特設コーナーで」等改変を入れても。恋の成就と夢の誓願について語りの色を変えてみても。
「土門焼(どもんやき)のお皿に絵付けをして自分だけのオリジナルのお皿を作れる絵付け体験受付中です。絵心に自信がなくても大丈夫です。当店スタッフによる図案のサポートもばっちり完備。犬、猫、オオサンショウウオからお選びできます。はい、スタッフの癖(へき)です。趣味です。ご自身の『好き』を形に残しませんか」
オオサンショウウオで「お?」となる構造の台本。冒頭は事務方に、後半は個人的な感じの構成なので、犬猫オオサンショウウオでグラーデション的に変化をつけて、最終までの勢いを持って行きたい。
「このあと十三時より駅前噴水広場で光の噴水ショーを開催します。ご当地キャラクターの『ふんすぃー』ちゃんが水の動きに合わせてダンスを踊ります。ダンスの後は一緒に記念撮影会も開催します。二階のカフェ窓際席からもご観覧いただけます。旅の思い出にぜひとも水とふんすぃーちゃんの融合を目に焼き付けてください」
このスタッフがふんすぃーちゃんにどこまでの愛を持っているかで熱量が変わる台本。最後で「融合」とかいうゆるくない単語が出てくるので、うまくその違和感を活用したい。水と目に焼くも対比となっている。