「事務員さん」(敬語キャラ)

語り手・・・事務員さん

 


早口さん

「お待たせしました。番号札63番の方、窓口のほうへどうぞ。本日はIDの更新ですね。古いIDカードはお持ちですか? そちらのカードで入館いただきまして、廊下を突き当たりまで進んで左に曲がると看板が出ていますので第3会議室で証明写真の撮影をしていただきます。そのあともう一度こちらの窓口にお越しください。次の方」

狙い

早口でしゃべることを想定した台本。性格ゆえなのか、仕事上追われているのか、なぜ早口になってしまうのかをきちんと詰めたうえで臨みたい。そちらの~ をひと息で言うところがチャレンジ要素。


おっとりさん

「部長、言われてた資料のコピー、完了しました。ちゃんと、表紙、本文、添付資料、メモ用紙の順番でホチキス留めしてます。会議室の机の上に、左、真ん中、右、で配置してきました。ところで、机がひとつ余ったんですけど……コピーが足りなかったんでしょうか? 机が多かったんでしょうか? 部長、どうしましょう?」

狙い

「表紙、本文、添付資料、メモ」「左、真ん中、右」と列挙する台詞が特徴的な台本。イメージを想像しながら言っているのか、リズムを持って言いたいだけなのか、きちんと詰めたいところ。明らかにコピー不足という問題が発生しているのに、指示を待つ(無能)且つ報告が長い(無能2)というヘイトを集めるか、主人公サイドを追い詰める問題を生じさせる立ち位置のキャラでもある。物語上の役割にも注目したい。確信犯ならむかつくと思います。


ふんぞりさん

「会議室の利用をしたら、きちんと戸締まりをする、その程度のことも想像つかないんですか? 今までは問題なかった、……って、それは私が片付けていただけで、あとから使う人の気持ちを考えれば、そのような行動はとりたくてもできないものだとは思いますけどねえ。ああ、大丈夫ですよ。今回も私が戸締まりをしておきましたので」

 

狙い

爽やかに言うのか、嫌味・皮肉を込めるかの温度をうまく調整したい。このキャラ自体が今後の改善を望むのか、八つ当たりしてすっきりしたいのかといったこの台詞を言う意味をしっかり詰めたうえで演技したい。言われている側が目上なのか目下なのかでも意味合いが変わるだろう。応用系として、このキャラがカギを隠しておいて相手が閉めたくても閉めることができないシチュにして、腹黒キャラとしても。


事務的さん

「おはようございます。本日の私のタスクですが、午前中にミーティング資料の準備、来賓用の茶葉の買い出し、そのままの足で銀行へ入金手続きに行き、帰りがけに支店からプロジェクターを借用してきます。私が不在の間に仕出し弁当屋さんがお見えになりますので『モモちゃん特製・とりもも幕の内弁当』を21食お受け取りになってください。ああ、1食は私の分です」

狙い

事務的に淡々としている(緊張)のに商品名がふざけている(緩和)ため、笑いを狙う目的がある。加えてちゃっかりお弁当を着服するという抜け目なさや搦め手を使うというキャラクター性も表現している。「私の分」を「あなたの分」にするだけでやさしい先輩キャラになる。デレである。


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