「放課後どうする?」(日常系)

語り手・・・高校生、あるいは中学生。

聞き手・・・同級生。

(場面設定)

放課後。教室の中で。

(タグ)♯少年 ♯日常系 ♯学園青春系 ♯楽 ♯ほのぼの


運動部

「おー、やっと放課後だな。お前今日はどうすんの? 俺は部活行って、多分帰りは6時半くらいかな。最近暗くなるの早いから、終わりが早いのは助かるけど、ときどきちょっと物足りないよな。お前は何時くらい? 時間合うなら一緒に帰ろうぜ。どっか寄っていってもいいし。あ? 寄り道厳禁? 堅いこと言うなよ、謳歌してこその青春だろ?」

狙い

まず聞き手の都合を訊ねることから、語り手の人の良さが出る。短い部活動時間に対して「物足りない」という発言をしているため、身体を動かすことは好きだが、「助かる」という発言からそこまで部活に入れ込んでいるわけではない。一緒に帰るという発言より、帰る方向は同じであり、過去にも何度か帰っている程度の間柄である。少なくとも語り手にとって、聞き手は一緒に青春を謳歌したい相手。


文化部

「はあ、やっと放課後だよ。疲れたね-、でも今からまた頭脳労働だよ。甘い物が食べたい。あ、そうだ、駅前に新しいカフェができたらしいから、よかったら一緒に行かない? 疲れた頭には甘い物って言うでしょ。のんびりした時間を過ごすってのも悪くないよね。一緒に行ってもいいし、現地集合でもいいし、どうしよっか?」

狙い

疲労感の演出。聞き手を誘うのに理屈づけをしている。部活については特に思い入れはない様子、あるいは「労働」と捉える程度にはやりがいを持っているか。部活に愛があるのか、ただ義務としてこなしているのか。ただ甘い物が食べたいのか、聞き手を誘うのに勇気がないのか。キャラクター性をどちらの方向にも演出できる余白がある。


帰宅部

「さて、何をするかな。あ、ねえ今日は何すんの? 俺は特に決まってないんだけど、まあ暇かな。なんか行きたいところってある? いいじゃんいいじゃん、行こうよ。放課後からが本番だろ。放課後は一日の終わりじゃない、始まりだ、って偉い人も言ってたし。まあ、俺だけど。いいの、今から偉くなるし。どうかな、行かない?」

狙い

話を聞かない子。相手の都合など考えないところや、自分で名言を言ってしまうあたりにキャラクター性を見出したい。最後の台詞は強引に言うのか、下手に言うのかなど演技の幅はある。その場合途中の芝居がかったフレーズをどう捉えるか。ここが最大の特徴である。自分を大きく見せたいのか、おどけただけなのか。


帰宅部(独白)

「終わり終わり、終わった-。ついにやってきました俺の時間。さあて何をしよっかな。ふざけた教師がたんまりとくれた課題は自力でやれば一時間、明日親友を頼れば15分。空いた45分があれば、本屋に行けるし、ゲーセン、もしくはカラオケもアリだなあ。迷いどころ、って、げ。外雨じゃん。最悪。置き傘あったかなあ」

狙い

喜び→落胆、が狙い。計算高いところや、自力で課題をやるか他力でやるかに迷うところにキャラクター性を出してみてもいい。「置き傘」というワードにより、ずぼらであるところも演出できる。また置き傘の有無を把握していないところもミソ。動作として「窓の外を見る」という動きが途中にあることにも注目。


やり方など

・聞き手は同じクラスであるか。違うクラスであるか

・聞き手は同じく部活に所属しているか(時間が合う)
・聞き手は帰宅部か(待ち時間が発生)
・聞き手は語り手と恋仲である

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