「贈答品」(購買層CM)

対象の購買層を意識したナレーションを。


入学祝い(子供要素)

「春から一年生。輝かしい子供達の門出にお祝いをするなら、サクラブランドのスクールコレクション。個性に合わせた全72色から選べる、ロイヤルランドセルシリーズ。ぬくもりが変わる、選べる天然木のスタディデスク。毎月新しい文房具がお家(うち)に届くマンスリーステーショナリー。あなただけの贈り物がきっと見つかる。桜咲く、子供達へ。サクラブランド」

狙い

あくまでターゲット層は「親」ではあるが、子供が一緒にCMを見ていた場合を想定して、英語の商品名とイメージで畳みかける構成であることを意識して、親と子両方に届く読みを期待したい。商品名の連呼もあるが、印象づけるべきはブランド名であるため、2回のブランド名、企業理念と商品名をしっかりと区別化したい。


母の日(親要素)

「おかあさん、いつもありがとう。5月の第2日曜日は母の日です。いつもは照れくさくて言えない言葉も、今日なら言える。おかあさんへの感謝にそっと添えるプレゼントを見つけませんか? 赤い赤い包装紙に包んで、思いを結んだリボンにそっとカーネーションを一輪挿して。あなたの『贈りたい』に応える、百貨店・金木堂(かなきどう)です」

狙い

「いつもありがとう(客側)」と「見つけませんか?(店側)」の台詞の対比。そのあとはリズムのつけやすい詩的な言い回しになっている。「贈りたい」と「応える」が呼応の関係になっているので、うまく利用して欲しい。また、「赤」の視覚効果をしっかり想起させたい。「あなたがやりたいことはわかっていますよ(ニッコリ)」みたいな言い回しにすると詐欺師や殺し屋っぽくもできる。その場合「カーネーション」が隠語になる。


バレンタイン(恋愛要素)

「だいすきなあの人に! 苦い思い出にはしたくない! あまーい、あまい願いをぎゅっと詰めて。恋したいみんなが、少し大胆に? それともこっそりと? チョコはあなたの気持ちを伝えてくれる一粒の魔法。あなたの『大好き』を伝えるお手伝いをします。世界中からチョコレートとラッピングを集めました。チョコフェスタinTOKYO! さあ、勇気を出して」

狙い

UP! DOWN! → UP! DOWN!の連続となっており、緩急が非常につけやすい台本。もちろん一番立てるべきは「チョコフェスタ(企画名)」であることを忘れずに。最後の一言をどう言うかが遊びどころ。一気に盛り上がるも良し、こっそりひそひそ(クラスの女子友達が応援してくれる感じ)でもよし。ちなみにジェンダー問題に配慮して彼女や彼といった性別表現は避けているのもポイント。


クリスマス(万人要素)

「サンタクロースは何歳(いくつ)になっても待ち遠しい! 今年一年も良い子だった皆さん! もういっそ自分にプレゼントはいかがですか? 不格好でもいいじゃないか、誰に見られるわけでもない! 他でもない、あなたが本当に欲しいモノ、ココで見つかる! アウトレットモール・新羽(しんば)! 売り場拡大でクリスマスセール中! さあ、メリークリスマス!」

狙い

「冬なのに熱い」というコンセプトだけで広報部の会議を通り抜けたCM。こたつに入っているテレビの前の視聴者(メインは一人暮らしの社会人)を想定したCMなので、とにかく「熱」がキーワード。途中で「ない」の韻を踏んでいるので、うまく利用したいところ。モノとココの間の助詞が省かれている点にも注目。


ハロウィン(変わり種)

「今年も無事にハロウィンを乗り切りたいなら、キャンディーのひとつでも用意しておかないと。おおっと? まだ準備してない? 彼らにどんなイタズラをされても、文句は言えないよ? まあ、イタズラのあとで文句を言える元気があるかは知らないけれど。彼らの大好物があるお店、知ってるよ? 急がないとね。ハッピーハロウィン、トリックオアトリート」

狙い

「怪しさ」の属性且つ、脅す系、おどろおどろ系のCM。店名や情報は台本ではなく画面に出てくるところに注目。どのタイミングでその情報が出るのかをしっかり意識したい。また、最後の「ハッピーハロウィン~」は、口ずさみたくなるようなメロディ・リズム系の訴求効果を狙っている。


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