「飼育」(ボイスサンプル向け)

語り手・・・飼育者

 


水槽

「お父さん、お父さん。夏祭りでとってきた金魚スゲーでかくなってる。この間まで、こんなんだったのに。じいちゃんちの奴もスゲーでかかったけど、このままいくと、水槽の大きさ足りなくなるんじゃない? 新しいの買おうよ。こいつ何年生きるのかなあ? おーい、俺より早く死ぬんじゃないぞー  」

狙い

子供の無邪気さ、わくわく感、そういったものを演出するための台本。祖父の話題を出すこと、最後の台詞で、やさしさも見せることができる。


牛舎

「おう、おはようさん。今日も元気そうだなあ。天気がいいから外に出してやりてえところだけど、今日は担当が俺とマコっちゃんの二人しかいねえから勘弁な。じゃ、てきぱきと掃除すっか。っしょ、っしょ。……ん? 花子、ちょっと飯残してるなあ。今日の餌は量を抑えとくか。どうしたー、食わないといい乳は出ねえぞー」

狙い

働き者、快活さなどを演出する台本。牛に対しても人間のように接するところより、兄貴肌や面倒見の良さなども出せるようにしている。「乳」というワードをどう使うかで、さらなる脚色も可能。


ウサギ小屋

「うう、寒い寒い。冬場の飼育当番って本当に地獄だなあ。早く終わらせて教室入ろうっと。君たちもよく凍えないよね。毛皮のおかげかな? 新聞紙って暖かいのかなあ。こんなのでより、毛布とかのほうが絶対いいと思うけど。えーと、やることは……、小屋の掃除と、エサ箱の確認と、水の張替え。……これが一番辛いんだよなあ 」

狙い

心優しさと、自分への素直さ(寒いの嫌だ)、知的探究心など、子供らしさを推した台本。


畜産

「管理番号69805番。あなたの出荷日が決まりました。三日後の午前10時に専用タンカーが第二プラントの裏に来ますので、遅れのないように搭乗してください。本日の夕食は規定により、望むものが与えられます。はい? 死にたくない? 何を言っているんですか? この15年間、あなたにどれだけの費用と手間を掛けたと思ってるんです?」

狙い

「管理者」としてのキャラクター。自分を押し殺していてもいいし、淡々と事務的に努めてもよい。罪悪感を感じていてもよいし、愉悦に浸るもよし。一見淡泊な台本をどこまで脚色できるかの技術を見せる台本。


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